議会が終わり、今年も残り20日!

9日の本会議で今年の議会が終わりました。
今回は年1度の本会議一般質問をしました。来年1月1日発行の区議会だより正月号に、議案、請願の審査結果や委員会報告、またごく一部ですが一般質問と答弁が載ります。新聞をお取りの方は元日折込で入りますので、ぜひご覧ください。
また、インターネットで録画映像では自席からの発言を含め全部見られますので、お暇なときにチェックしていただければ幸いです。
www.bunkyo-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=238

ここでは建設委員会での審議の中からいくつか取り上げます。

●「建築紛争の予防と調整に関する請願」について

「請願理由

文京区には、建築紛争が多発しています。最近も、朝日新聞平成27年11月14日朝刊、東京新聞同日付朝刊に掲載されたように、建築確認が取り消される案件がありました。

建築問題を解決するためには、多様な関係者の複雑な利害を公平に調整することが必要です。現在、文京区には、区と建築物の建築をしようとする事業者(以下、「事業者」といいます。)の協議のための制度と、事業者が区民に説明するための制度はありますが、利害を持つ区民が広く参加できる調整の場がありません。・・・ また、違法な建築計画を糺す審査制度、訴訟制度は、基本的に二者間の対立構造をとっており、利害調整の仕組みではありません。こうした現行制度のもとでは、誰にとってもよいことはなく、今回のように事業者も多大な損失を出す場合があります。

こうした事態をなくすためには、事業者、近隣住民、自治体の間で、あらかじめ、計画を公開の場で調整する仕組みが有効です。例えば狛江市、世田谷区、練馬区では、そのような制度があり、有効に機能しています。

そこで、下記のとおり、請願いたします。

請願事項

建築紛争を予防するため、建築物の規模に関わりなく、公開の場で、区と区民と事業者の三者間で、利害を調整するための制度を設けるように、文京区長に要請してください。」

しごくまっとうな内容の請願です。しかし自民・公明は、「建築確認が取り消されたマンションの今後の推移を見てから。」また「サイレントマジョリティの住民の動向をもう少し見守る必要がある。」などの理由で区議会会議規則に定めのない保留としました。結果、採択3(市民、未来、共産)、不採択0、保留4(自民3、公明1)で保留となりました。

採択または不採択しか本会議に報告されず、報告されないことには異議は申し立てられない。これを計算し尽くした保留なのです。敵もさる者ひっかく者。

会議規則第八十条(簡易表決)議長は、議題について異議の有無を会議に諮ることができる。異議がないと認めたときは、議長は、可決の旨を宣告する。ただし、議長の宣告に対し、出席議員五人以上から異議があるときは、議長は、起立の方法で表決を採らなければならない。

今後、幹事長会、議会運営委員会等で保留(文京区では棄権、白票の扱い、継続審議になる本来の保留ではない)という本会議にはなく、付託委員会での表決時にのみある態度表明の扱いについて検討していく必要があります。

この請願審査の結果については、請願者から要望書が議会に出されましたが、陳情扱いで議会には諮られていません。(ついでに陳情の扱いも検討する必要あり。)

要望内容は、保留の場合は継続審議にするべきということと、保留の場合も請願者に報告するべしということです。

会議規則に採択または不採択の結果を報告するとあり、これまで保留については言及がないという一点で、請願者に報告がありませんでした。これについては、会議規則をすぐにでも改定し、請願者に報告するべきでしょう。ただ、議員の中にも、請願をした以上、仕事を休んででも審査の傍聴に来るべきだから報告がなくてもわかって然るべし、という根強い意見があります。私自身は、傍聴できないとしても請願権はあり、権利がある以上報告すべしと思っていますが。

ただし、自動的に継続審議にするべきかどうかについては諸説あります。たとえば新宿区は通年議会の会期末(年度末)までは自動継続で、会期末の日に採択・不採択が決まらない場合は自動的に廃案となります。しかし請願者も文面や請願事項を変えたい場合もあるので、自動的に継続ではなく、毎回出し直してもらう方がよい、という意見もあります。請願者の意向を確認して継続審議にするという意見もあります。これについても会議規則の検討が必要でしょう。

幹事長会の密室での協議には限界がありますが、こうしてああいえばこういう式にどんどん課題が派生してくると、必然的に議会全体の意識の底上げがはかられることになり、よい傾向だと思います。

●「文京区バリアフリー基本構想」(素案)について

2006年に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に基づき、文京区は2020年オリンピック・パラリンピック開催に向け、基本構想を策定中です。昨年度から調査・検討を行い、本年度、高齢者・障害者などの区民や専門家・行政を交えた協議会で素案を作成してきました。

○都市マスタープランの5地区(都心、下町、山の手など)に準じて重点整備地区の設定、および来年度以降の地区別計画に関する基本方針
○バリアフリー法に定める生活関連施設(駅や公共施設、福祉施設、学校など)間の移動を生活関連経路として定める
○心のバリアフリー等のソフト施策

これらについて今日まで3カ所で説明会を開催、12月末までパブリックコメントを募集しています。

www.city.bunkyo.lg.jp/bosai/machizukuri/barrierfree/pabukome01.html

建設委員会での質疑応答では、東京都建築物バリアフリー条例も上位法として含まれており、バリアフリー条例では「子育て関連施設」が対象となっているが、基本構想素案では生活関連施設の福祉施設となっていて、原則不特定多数の人の施設が対象だから、福祉施設には保育園は含まれない、など、首をかしげる答弁もありました。

学校も保育園も不特定多数のものではありませんが、学校は対象で保育園が対象外というのは納得がいきません。なにより、不特定多数のためだけのバリアフリーなどということはあり得ません。まだ素案の段階ですから、ぜひ大勢の方に区民意見を出していただき、行政は真摯に耳を傾け実効性のある基本構想にしていただきたいと思います。

●文京区立礫川公園内の保育施設について(バリアフリーと関連して)

来年度から3年間、認可保育所の入園待機児童解消のために臨時保育所として使用するとの報告。

バリアフリー基本構想以前に法や都条例「建築物バリアフリー条例」があり、保育所などは当然それに従っていなければなりませんが、現在礫川公園内にある仮園舎はエレベータがなく、バリアフリー対応になっていません。

設置するべきではないかとの質問に対して、区は「この園舎は時限使用のために造られ、さしがや保育園と向丘保育園の改修の仮園舎として使った後、認可外の臨時保育所として使うが、これも時限なので、都に申請してバリアフリー適用除外と認定されている。もともと保育園は障害者の率が低く、2階は0才~1才が使用するので、人的対応でカバーできる」との回答でした。

5年間の内には保護者で身体的障害を持つ方も利用されるかもしれません。仮園舎とはいえ仮設ではない建築確認を要する建築物ですから、バリアフリー基本構想をこれから策定する区としては、やはり除外認定で済まさず、きちんと対応してもらいたいものです。

●春日・後楽園再開発にさらに100億円の補助金追加を再開発組合が求めていることが判明。国から50億、区から50億、区からと言っても実態は国が半分と都の財調交付金が半分。もしこれが通れば総事業費約1200億、補助金総額約270億になる、びっくりぽん!これ以外に一般会計からもわずかですが予算が付きます。

今年の春のデジャビュのようです。3月末着工が間に合わず1年延期になることをどうしても認めなかった地域整備課が、自民党議員の質問に答えて、延期と新たな事業計画案と説明会日程を公表したのです。

今回は自民党ではありませんが、最大会派の議員の質問に答える形で、100億の追加を得られれば、再度の事業変更で来年3月末には着工し、当初の都市計画のままで域内・域外ともに費用便益を上げ、採算性のある超高層再開発にできると述べました。組合理事長も傍聴していたので、この質問答弁は予定調和の内なのでしょう。

それにしても区は、まちを住民にとって快適で住みよいものにする都市計画の本分を忘れて、都市計画とは区域や高さや容積を決めるだけ、補助金の根拠や額はどう変わろうと関係なく、しかも都市計画決定の際に審議会で議論となり、ある意味留保されたこと、すなわち本当に住民のためになるのか、デメリットよりメリットが上回るのかを検証し確かめながら進めなければならない責任を放棄しているとしか思えません。反対意見が拮抗し、信じるしかない中、見切り発車をしたことは、今やなきこととされている。そして、形として決まったことだけを金科玉条に、内容を見直したら最後とばかり、強引に押しきろうとしているのです。

まず東日本大地震があり、補助金根拠も変わり、区が説明していた内容も変わり、世の中の状況も変わって、不安要素がどんどん出てきているのに、見直せば変えなければならないところには一切触れないというのは最近の手口です。税負担をしている区民はかやの外、解体工事も要綱で決めた最低限度15mの範囲にしか説明もしないという態度。酷いとしか言いようがありません。

本会議の一般質問で、「膨らみ続ける再開発事業費に連動して補助金も青天井に上がり続けるのは市民感情が許さない、区として納税者に妥当な限度を示すべきではないか」と質問しましたが、答弁は、「国や都が補助対象と要綱に沿って決めるものは妥当と考える。」という市民感情を無視したものでした。

辺野古の埋め立て処分を取消した翁長知事に対する石井国交大臣の訴状を読んでいて、同じようなことを感じました。普天間が危険なことは事実。危険を除去しなければならないのも事実。しかし、負担の除去は別とばかり。辺野古に新たに作ったら危険を移しただけで除去したことにならないばかりか、負担は全然変わらない。

合意や協定に基づいてとか、一旦した処分は変えてはならないとか、行政の継続性、無謬性、安定性、ご都合主義的に厳密で、何のため誰のための合意だったのか、沖縄の置かれた立場や被ってきた被害や負担の不公平にはいっさい無頓着でなければできない訴訟なんですね。しみじみ日本の冷たさ、文京区の冷たさが身にしみます。

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