NHKでも伊勢屋質店をとりあげました

www3.nhk.or.jp/news/html/20150312/k10010013151000.html

区が4200万円を補助することで、跡見学園と旧質店所有者との契約が成立したそうです。区が全額出して買う方がよいという根強い意見はありますが、文化にお金を出し続ける覚悟がない日本の公共行政に任せるのも危ない気がします。公的所有には制約が多いので、かえって文化保存が難しくなるという意見もあります。

議会の内部でも、保存活用については全会派合意で要望書を出しましたが、民有財産を取得することには従来強い反対があります。区のアカデミー推進部でも所有や共有については、管理運用に難しい点があり、区の所有となると人の配置が必要で、30年とかの人件費の問題もある、と極めて慎重、というか後ろ向きです。

杉並区が大田黒公園、与謝野公園、角川庭園、そして今度は荻外荘と、文化財の取得や受け入れに熱心なのと比べると、文京区は取得だけでなく寄贈を受けることにも消極的で、残念な限りです。お金をかけて文化を守るという合意ができない残念な区なのです。

杉並区は当初予算で31億を荻外荘取得に計上し、文京区は当初予算では事業補助280万円、今後補正で4200万円や約100万集まった(これからどんどん増えるでしょう)募金を入れてくると思います。

跡見学園の学長は、景観維持の重要性や文化的・教育的価値を述べられているので、今後の事業展開に期待したいと思います。

質店の所有者の永瀬智江子さんは、長い間のご苦労から解放され、さぞほっとしていることでしょう。「手放すことに寂しさはありますが、この建物にとっていちばんよい形だと思います」との言葉に万感の思いを感じます。13年間伊勢屋の公開に携わってきた私たち2団体も複雑な思いです。永瀬さん、ほんとうにお疲れ様でした。

今日はもうひとつNHKで気になるニュースがありました。

www3.nhk.or.jp/news/html/20150312/k10010013161000.html

2月に札幌で看板が落下し、下にいた女性が重体になっている事故がありましたが、去年3月までの5年間に全国で35件の落下事故があり、うち18件で死傷者が出たということです。

この件については2月に国交省から調査・報告を求める通知が各自治体に来ていますが、文京区でも対象となる看板が約200あるそうです。従来から法定の調査義務はありますが、4mを超えるものとか建築物事態の規模に下限があり、果たしてそれだけでいいのか、また調査方法も今のままでいいのか、区としても方針を検討しているということです。

ニュースでも言っているように、そもそも小さくても高層ビルから落ちれば衝撃は大きく、死傷者が出ないのは幸運でしかないのです。50mから鉛筆を落としても死ぬことはあるのですから。セットバックが少なく、下を歩かざるを得ない道などでは、できれば袖看板はつけないことが景観上も好ましいのではないでしょうか。そのためにも、目視だけでない実質的な調査を厳しく義務付けることが効果的です。強く望みます。

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