国立市控訴

ご報告が遅れましたが、国立市は控訴期限の10月9日、一審判決の被告勝訴を不服として控訴しました。当日までに市長室に届いた40件ほどの意見の大半が「控訴しないで!」というものだったにも拘らず、議会にも諮らず市長の専決事項と判断しての控訴です。

同日夜に開かれた一審勝訴を祝う集会兼控訴審に向けての決起集会では、弁護団の窪田団長と田中弁護士が今回の裁判について解説してくださいました。

以下は集会に参加した「景観と住環境を考える全国ネットワーク」事務局次長の上村千寿子さんと上原公子元市長ご本人のコメントです。とても意味深い考察ですので、ぜひご一読ください。

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祝集会兼決起集会には、弁護団長と法政大学での2012年の上原さんのシンポジウムでもお話しいただいた田中弁護士も参加。
それぞれに裁判についての所見をお話しされました。

この裁判はすでに2つの確定した判決があり、非常に不利なところからスタートした。
しかし、毎回多くの傍聴人がきてくれて最後の判決のときにはとてもドラマチックだった。
判決言渡しでは、原告の申立を却下すると言った瞬間、傍聴席は拍手で湧いたが裁判官はすぐには静止せず
しばらくしてから「ここは裁判所ですからお静かに」というように、裁判官も微笑していて喜んでいるようだった。

傍聴人がこの裁判の流れや、裁判官の気持ちを変えたと言えるかもしれない。

この判決はとてももってまわったものだ。裁判官は非常に頭がいい人と言う印象がある。
先輩裁判官の判決をできるだけ傷つけず、でも上原さんと市民自治を大切にしたもだと言える。

また、三人の証人しらべをしているが、裁判所の証拠にはほとんど書かれていない
つまり前の裁判で判断された材料をほとんど使って判決を導きだしている事になる。
これは控訴された場合に、証拠の信頼性で揺らがないように考えられたものではないかと考えている。

判決では、判決の一番最初に、参加的効力について上原さんへの判決の効力は及ばないとした。
これは、この裁判の入り口で、これが否定されないと中身の議論には入れないので重要な判断だ。

次に求償が妥当かについて判断している。
これは昨年12月の国立市議会で、放棄議決をしていることが理由とされて、議会が否定しているのに
請求を続け、しかも議会の議決に対して再審議などを求める事ができるのにしていない点から
民主的でなければならない裁量権の逸脱だと言っている。

これを二番目にもってきたのは、大変意味がある。
議会との関係、住民自治との関係を非常に重視していると言えるからだ。
裁判官は非常に丁寧にこちらの主張を読み込んでいると考えられる。

その次に、明和の寄付行為によって国立市の損失は事実上解消されたものとみられるとしたうえで
上原さんの行為である、明和地所への指導、要請、国立市役所での答弁、東京都への要請等については
問題ないとし、あくまで景観保持という政治理念に基づいて行った民意の裏付けのある行為としている。

この判決の順番にも非常に意味があると思っている。

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参加した市議会議員からは
7日に控訴に反対する会派の代表が市長に面会し、国立を静かな街にするために
控訴はやめてほしいと頼んだ。
その時点では市長はやめるといったので大喜びして帰ってきた。
ところが今朝、朝一番から庁内会議を開き、職員を地裁に送っている。
非常に失望した。

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上原さんからは、弁護団がみんな素晴らしい情熱をもってやってくれた。
そして市民が応援してくれたし、これは市民自治のために闘わなければ思って
続けられた。
ほんとうにありがたい。
ここまで3年近く続けてきて負われればよいが、負ける訳にはいかないのでがんばりたい。
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国立も明和マンションの問題で、もう10年以上様々な裁判を闘っています。
裁判など非常に大きな意味をもつものもあります。

もうしばらく上原さんと弁護団、そして市民と私たちも応援を続けて行かなければと思います。
佐藤市長は、上原さんの行為を絶対に違法だと信じているそうです。
また、議会を無視している事も二元代表なのだから問題ないと言っているそうです。

これが市長かと思うとがっかりですが、現実で
上原さんのような市長こそ少数派なのかも。残念なことです。

上村

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今日の集会にご参加いただいた皆様。そして、2年9か月の長きにわたって
支援し続けてくださった皆様。本当に感謝いたします。
上村さんの報告にあるように、みなさんの熱いエールは、確実に裁判官を動かし
たと思います。判決言い渡し時の裁判長の表情は、そのことを表していました。
皆さん方の支えは、また私や弁護団を頑張らせる大きな勇気になったことも、間
違いないことです。情熱を継続させることは、とてもエネルギーのいることです
が、みなさんの真剣さは、また皆さんのまちの活動でも、必ずや大きな足跡を残
すものになるということも、この裁判を通して再確認いたしました。

ご報告にありましたように、残念ながら、本日議会にかけることなく、市長の
専決で、控訴してしまいました。
したがって、本日の集会は、勝利の会でもあるし、また頑張るぞの決意の出発
式にもなりました。
あんなに盛り上がった国立市民の中には、もうとうに過ぎ去ったものとして、
関心がすっかり薄れているようにも感じられますが、この間、市民の街宣活動や
市長に対する手を変え品を変えの行動も、本当に頭の下がるものでした。議会に
控訴を量らないと突っ張る市長に対し、議員たちも必死に闘って、昨日(8日)
意見書をあげるための臨時議会までこぎつけました。高さ制限の条例を制定した
時の臨時議会を思い出すような、大変なバトルがあったようです。
控訴になりましたが、弁護団は、むしろ裁判官の縦割り社会の中で、苦渋に満
ちた、しかし匠の技での判決ではなく、明確なこちらの主張で勝ち取ろうと決意を
しています。引き続き、皆様のご支援をいただき、市民自治こそが、「まちづくり
の本旨」であることを確立させたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

うえはらひろこ

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