上原裁判1審完全勝訴!国立市の控訴はあるのか

DSC_09719月25日の上原公子元国立市長が国立市に損害賠償を求められていた求償裁判は、「原告国立市の請求を棄却する」という上原さん全面勝訴!の判決でした。

まずは、今後の地方自治の萎縮回避に多大な貢献をする判決を英断してくださった増田裁判長を始めとする裁判官のみなさまに感謝します。そして市民自治をかけて闘ってきた上原さんと、手弁当で共に闘ってくださった全国からの弁護団約40人のみなさまに心からの感謝とご苦労様を言いたいと思います。

地方自治法242条の2、1項4号による住民訴訟を受けてのこの求償訴訟は、法的に大変難しいと言われていましたが、判決の趣旨は大変理解しやすい妥当なものだったと思います。

4人の住民の提訴を受けて上原さんは粛々と抗弁し、控訴審も進めていたのに、新市長は控訴を上原さんに相談なく取り下げたこと。

議会の求償権放棄決議に対して異議申立ての法的手続きを取らず、賠償請求も取り下げず、政治的対立者に対するいわば個人攻撃を続けたことが権限の濫用と判断され、不誠実さが信義則違反とされたものです。

行政がもっと誠実に法的手続きを進めていたら、この4号訴訟はなかったかあるいは去年12月の決議の段階で取り下げられたのでしょう。さぼってくれたことで今回こういう行政への警鐘のような判決が出たとも考えられますが、地方自治法や行政手続法などの法解釈はさておき、民主主義において住民訴訟などで住民が主張することの重要さとともに、法というツールの使い方、リテラシーの重要さを改めて感じました。

沖縄でのスラップ訴訟などにも影響を与えてくれることを期待します。

話が前後しますが、判決当日、上原さんたちが記者会見から戻るまでに参加者たちが語り合った中から、まとまらないけれど含蓄のある言葉を少しご紹介します。

・弁護団はこの複雑な裁判がどういう結末になるか、全く予想ができず、10通りくらいのコメントを用意していた。
・自分としては国賠法の故意重過失を論拠にして勝ちたかった。でも判決文を読んでいるうちにだんだんこれは深い意味のあるすごい判決だと思えてきた。
・住民の意思を受けて頑張る首長の存亡を賭けて闘った意義のある裁判だった。
・首長の政治的な行動が気に入らないからと狙い撃ちで個人に賠償請求するという、住民自治の自殺行為を許さない判決。
・住民訴訟は一人でもできる。直接請求+司法判断の制度。
・国立はすごい。80人以上の地権者が20m以上のマンションを建てさせないために、自分たちは15m規制の提案を自ら10mに下げ、身を削って一種住専の制限をかけた。こういう地区計画の理念があったからこそ住民自治を認める判決ができた。
・がんばったね、と言ってくれているような判決文、これまでの弁護団の主張をひとつ残らず書いてくれたことに感動した。自治や民度が遅れている国でがんばる市民を後押ししてくれる判決だと思う。完全勝訴は多くの市民の闘いのたまもの。

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最後に私の感想です。こういう素敵に頭のいい判事さんを味方につけるには闘い続けるしかないのだと思います。上原さんの勝訴に力を得て、理不尽な行政に臆せず住民は監査請求や訴訟できちんと主張を。そして 昨日も国立市議会で控訴断念の意見書が可決されたそうですが、議会の求償権放棄の決議を尊重し、現市長は、遡って異議申立てをすることができないからには、控訴せずこの判決を確定させていただきたい。負けたら神も仏も世も末と、勝ちを信じていたけれど、でも万が一のときは3000万円どうしようと私だって不安でした。上原さんを長く過酷だった裁判の手続きや不安の日々から解放してあげたい。

今日が控訴期限ですが、今朝の朝日新聞によると国立市は控訴の意向のようです。
昨日までに28件の意見があり、そのうち控訴に賛成意見はたった1件と聞いています。賛否は不明ですが今日もすでに10件以上意見がきていると。夕方までに決めるそうですが、市長さんとしては控訴することの意味をよく考えていただきたいです。

多数決による政権の変更にはそれなりの大きな意味がありますが、過去の多数決による政治施策に異議を申し立てる理不尽、恨みつらみや意地による不毛な内輪もめ(外部から見るとそう見えます)は早く切り上げ、国立市の真骨頂、景観まちづくりに傾注していただきたいと思います。

市の控訴については議会の承認が要るという説もありますが、この場合はどうなのか判断が難しそうです。
houmu.h-chosonkai.gr.jp/jireisyuu/kaitou44.htm

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