通年議会の課題

今年度から始まった通年議会は毎月25日(休日の場合は26日)に常任委員会のみ、午前と午後に分けて2委員会ずつ、2時間だけ開かれます。

 議会改革の一環として先駆的に始まりましたが、いざ実施となると不都合な点も見えてきました。
●区長は出席せず、採決を要する条例や議案は扱わず、報告のみ。(緊急に審議し採決すべき議案が出てきたときは、臨時委員会と本会議が招集されることになります。)

出席理事者は、直接の所管課長と所管部長のみ。

たとえば厚生委員会の「認知症施策総合推進事業の実施について」だと、高齢福祉課長と認知症施策担当課長は参加しますが、介護保険課長や介護予防担当の健康推進課長はいません。
各課連携して施策に当たらなければ有効な策とならない事案でも、質問に答えられる人がいなければ質疑応答がうまく機能せず、質問しても答弁内容が一面的なものになりがちで、通年議会だけで審議が済んだと言えない場合が出てきそうです。
建設委員会の「地球温暖化対策地域推進計画の見直しについて」では、環境政策課長と資源環境部長はいましたが、施設や都市計画関係者はいなかったので、温暖化対策としての公共施設の木材利用や建築設計上の木材利用については、あいまいな通り一遍の答えしか返ってきませんでした。
消化不良というか、素通りで、結局議会を無視して施策されてはたまらないなあというのが率直な気持ちです。
●2時間では十分な審議ができないこと。
報告事項が2つくらいならまあ2時間でなんとかこなせますが、いつも議題が多い文教委員会などは4つもあるので、質疑を制限されたり、封じられたり、急がせられたり、特に副委員長は自粛を迫られているようで、問題が大きいと思います。
●他の委員会の傍聴ができないこと。
午前は文教と厚生、午後は総務区民と建設の2委員会ずつが並行開催となるので、裏番組はもちろん傍聴できないし、午前中自分の委員会が終われば午後はまだ傍聴できますが、午後の委員はたいていぎりぎりまで準備するので、午前中は落ち着いて傍聴できません。
◆●▲━━━━━━━━━━━━━■▲
そういう問題を抱えた 昨日の建設委員会で、「球温暖化対策地域推進計画」と「モノ・プラン(一般廃棄物処理基本計画)」の見直しについて報告がありました。
どちらも無作為抽出の区民アンケートと事業者アンケートの結果をもとに、専門家や担当部課、公募委員による協議会や審議会で改定案を策定するそうですが、それぞれ独立して策定するというのと、実現可能な範囲で削減目標を立てるというところに疑問が残ります。あらゆる策をとった上での実現可能ならいいのですが、これはやらない、あれは動向伺い、それは調整が難しい、、、などなどだと結局実効性がなくなります。
先月発表されたIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)第5次評価の第3作業部会報告書では、第1部会の科学的根拠、第2部会の影響・適応・脆弱性につづき、いよいよ温暖化の緩和対策に論究しています。
www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/
「2050年までに世界の温室効果ガス排出を10年比4~7割削減、今世紀末にはほぼゼロにする必要がある」というのが結論です。
洪水を防ぎ、地震に備え、大気汚染を緩和し、地球環境を守るために、エネルギーシステムの再構築をはじめ、あらゆる技術と知恵の結集と国際協力を求めています。
再生可能エネルギーなど低炭素エネルギーを3~4倍に増やす必要がありますが、原発を低炭素エネルギー源と位置づけつつも、核拡散や廃棄物処理など障壁やリスクがあると指摘しています。
京都議定書の目標は原発事故の影響で不可能となり、昨年改めて20年に05年比3.8%削減目標を打ち出した日本政府ですが、これでは50年に4~7割削減はとても無理ですから、ありとあらゆる工夫をし、生産や消費のあり方にも
踏み込んだ思い切った転換が迫られるでしょう。
モノ・プランについても、担当者は2R(リデュース・リユース)が増えていると言いながら、リサイクルの数値目標は減らさないという不可解な答弁で、サーマルリサイクルを減らしたくないという気持ちが先に立ち、目的を外れ矛盾に満ちたやりとりとなりました。
昨年末、文京区議会は、容器包装リサイクル法を改正し、拡大生産者責任を強化し、リサイクル優先から2R優先に切り替え、リサイクルコストを製品価格に内部化することを求める要望書を国会と政府に提出しました。
まさに今、持続可能な社会に転換するために、大量生産大量消費大量廃棄大量リサイクルからの脱却が求められ、廃プラスティックを燃やす大型超高温炉は点検や不純物混入で稼働率が落ち、熱エネルギーを利用するけれどCO2や有毒ガスも排出するサーマルリサイクルの評価が揺れている時代です。
温暖化対策推進の大目的のために、地域エネルギービジョンも木材利用推進も廃棄物処理も、トータルに関連づけて政策をつくる姿勢が文京区には欠けています。
国の動向を見ながらと言って2年になる木材利用促進も、法制化した国はもとより都も推奨方針を策定し、港区に次いで江東区でも利用推進基準を設定しています。
動向はとっくに見えているのだから、温暖化対策の中にモノ・プランと一緒にさっさと位置づけてはどうでしょうか。
町中あらゆる公共施設や店舗に再生可能エネルギーの発電所をつくり、木材利用でCO2を固定し、ゴミになるものを作らず買わず捨てず、スマートタウン文京を実現したい、ほぼ全会派からの一致した要望だったように思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*