美しい都市

景観と住環境を考える全国ネットワークのサイトから引用

「土曜日に法政大学で景住ネット設立以来大変お世話になり、日照権を確立したことでも有名な五十嵐敬喜教授の最終講義がありました。この様子がYouTubeにアップされたのでご覧ください。

テーマは「美しい都市」
冒頭から、「なぜ知らないうちに突然大きなマンションが建ち、日影ができるのか。この疑問から出発した。」 と話されています。

①五十嵐先生の最終講義、
youtu.be/9JQuV22noO4
②業績紹介動画、
youtu.be/sMK5aNOwadU
③シンポ「現代総有論を巡って」
youtu.be/miw0F4cGKFk

懇親会には大学の関係者OB、OGだけでなく、市民運動、政治、世界遺産、文化財保存、建築、などさまざまな分野の方が参加され
とても楽しい会になりました。」引用以上
「美しい都市」は五十嵐先生の芯を貫く哲学なのですね。先生のお話はこれまでずっと難解だと思ってきましたが、人格と哲学に触れたと感じた途端にもやもやが氷解しました。

生き方を知ることは理解が深まるための最短の近道かもしれません。

業績集からの引用。「自分で「考える」ということ、特に「体系性や整合性」などということを意識して文章を書くことの意味が分かり、勉強というものが面白くなった。」大学4年の秋に司法試験に合格された頃の話です。
先生が司法試験を目指すようになったのは、学友の田山輝明さんが3年で最年少で司法試験に合格したことの影響、というくだりを読み、びっくりしました。田山先生は私の大学の恩師なのです。ゼミ合宿で忍野村に行き、北富士演習場の入会権について「忍草母の会」の方の話を聞いたことで、法というものを考える姿勢やその後の生き方に大きく影響を受けました。懇親会で約40年ぶりに田山先生にお目にかかり、本当に懐かしかった。先生はもうお忘れでしたが。

この日印象的だったもう一つの話は、フランスには私人と個人(インディビジュアル)を分けて論じる思想があるということ。私的な場で好き勝手する私人の自由とは違い、社会的な個人は公的な存在であり公共の福祉に制約される中で個の共同により自由に到達するという話でした。宇沢弘文先生の名著、「自動車の社会的費用」についても言及され、自動車業界が繁栄する陰でその社会的費用を負担するのは、事故の恐怖を抱えながら歩く歩行者であり自転車乗りだという。歩行の権利が埋め込まれる社会構造。

高層マンションの社会的費用も然り。絶対的所有権にしがみついていては解決できない日照権や景観権の侵害があり、五十嵐先生は現代的総有を提唱されています。土地の所有権を見直さない限り建築基準法を改正しても美しい都市はできないと。

 

さて、2月25日に文京区都市計画審議会で絶対高さ制限が承認され、近々都市計画決定され3月17日に施行される運びとなりましたが、ここでも所有権がネックになり、住民が望む好ましい高さ規制値を実現することはできませんでした。これについては後日別項でご報告します。

 

 

 

*