怒れ!武器なき島の守礼の民

沖縄県名護市長選挙で稲嶺進現市長が当選し、本当にほんとうに嬉しいです。稲嶺氏は辺野古埋立と基地建設に反対してきましたが、それは普天間基地をそのままにしてという意味ではありません。普天間の危険な基地は一刻も早く廃止するべきと考えています。

でも世間では名護市が受け入れなければ普天間に基地が固定化するという誤解があります。普天間でまた事故があったら移設反対派の市長を選んだ名護市民の責任だと言わんばかりの酷い論調もあり、悲しくなります。まったくの誤解です。

危険な市街地内の普天間飛行場はただちに廃止し、どうしても日本に米海兵隊の飛行場が必要なら、どこか引き受けてくれる県を探せばいいだけ。今回のような露骨な県連への圧力や買収めいた手法がまかり通るなら、他の県に同じ手法で強要する手もあるはず。

そもそも巨大な嘉手納空軍基地があれば普天間飛行場は必要ないという説もあるのです。沖縄は基地がなければやっていけない、資金援助がなければやっていけない、という世論をつくったのはメディアの責任もあります。沖縄ではずっと基地反対の声は強かったし、前回2010年の知事選で仲井真知事に敗れた伊波洋一元宜野湾市長は、普天間基地のグアム移転と跡地の具体的な土地利用計画や農業など産業振興策も持っていました。当時那覇市でのシンポジウムで伊波さんの構想を直接見て聞いた私は、この案で十分いけると確信したのですが、取材に来ていたメディアはそれを報道せず、びっくりした記憶があります。結果として県内移設反対でグアム移転案を唱えた伊波さんが、県外移設を唱えながら県内反対を言い切れず、結局3年後に辺野古埋立を承認した仲井真知事に敗れたのです。たとえ圧力があったとしても、基地に依存する飴と鞭に弱い沖縄という絵になる構図を演出し続けたのはメディアだと言っても過言ではないと思います。

もはやそんな失礼な風評は返上し、「札束とブルドーザー」への軽蔑を名護市民は19日の選挙で示したのです。「武器なき島」の心優しい守礼の民は自分たちがいやな基地を他の県に押しつける非道を控えていましたが、もう我慢の限界です。県外につくってください!本当に必要なら。

天声人語「武器なき島」の基地 www.asahi.com/articles/DA3S10934522.html?ref=tenseijingo_backnumber

 

 

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