国会が死んだ日

世紀の悪法、特定秘密保護法が、12月6日23:23、参議院本会議の異様な状況の中で成立してしまいました。合意したはずの4党の足並みも乱れ、自公だけしか賛成せず、国会の外では数万人の民衆が反対を叫ぶ危機的な状況で法案を強行採決することこそ、テロと言わずなんでしょう!自由民主の風上にも置けない。

私も19:30頃から「誰でもどうぞ」の隊に参加しましたが、旗を持ち整然と静かに歩くデモ隊が日比谷公会堂から出発すると、霞ヶ関方面から、永田町方面から、溜池方面から、それぞれ集まった人々がそれに加わり、国会前は身動きも取れないほどになりました。初めは秘密保護法廃案!くらいだったシュプレヒコールが、徐々に熱を帯び、過激になり、ファシストくたばれ!などと口汚い怒声に変わっていきましたが、不思議なことにかつての安保闘争と違って、暴れる人もなく、警察も「右方向に歩いてください」みたいな穏やかなお願い口調で、機動隊のジェラルミンの盾もなく、それが却って虚しかった。

とんでもないことになったと思いつつ、多分「ここで終わるまい」と心に誓って、みんな家路についたと思いますが、さてこれからどうするか。6日の経緯は以下のサイトに詳しく載っています。 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1698

まさにベストタイミングで、翌日、「文京区明るい選挙推進協議会」と選挙管理委員会が共催した白ばらセミナー 「有権者が政治を変える」が特定秘密保護法の問題点をとりあげました。講師は毎日新聞論説委員の与良正男さん。

区議会議員のOBばかりで問題ありと思っていた選管が、今回ばかりは時宜を得た素晴らしい企画をうちました。というより、まさかこんな日にあたるとは思いもせず企画したのでしょうけど、自民公明出身の選管委員はさぞ渋い表情だったでしょう。どんな表情だったか見たかったなあ。以下私のメモからの要約です。

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戦前にもいくつかのターニングポイントがあり、「国会が死んだ日」と言われるが、2013年12月6日も将来 「国会が死んだ日」 と言われるかもしれない。

まずこんなにも成立を急いだ理由。 知る権利、メディアの委縮ばかりに気を取られ(これにはメディアの責任もあるが)、国民がしまった!遅くなったと気づいたとたん、採決。つまりみんなが本質に気づく前にすり抜ける必要があった。もっと重要な動機は、ここしばらく選挙のない今を逃したくなかったということ。

民主主義を壊すとはどういうことか。国民、国会、裁判所を締め出し、行政に権力を集中させる官尊民卑の最悪の法だということ。 そして、メディアの分断。
産経がまず離脱し、読売が反対できないことから朝日・毎日の批判にまわり、特にテレビでは取り上げない。 問題が難しくて視聴率が取れないこともあるが、それでも最重要法案を取り上げる報道の矜持を忘れ、安倍女性秘書官などで20分も費やすなど、明らかにメディアが分断されたこと。

国会内にチェックの目がないこと。小選挙区制の問題はさておいても、自民党内にも60年安保で体を張って自衛隊出動を止めた赤城防衛庁長官のような人や、1985年のスパイ防止法のときにはあった(大平派の谷垣さんなど)若い議員からの苦言・提言がない。今や黙りこくる自民党論客。小泉元総理のは、自民党大好き、安倍応援、こうすればもっと良くなるよ、という補完演説。

セットのNSC(安全保障会議)の目的は日米軍事同盟の強化。 オバマ政権の弱体や、軍を抑えられない中国習政権の防空識別圏などへの不安が高まり、始まりは単に情報漏れを防止するセキュリティ問題だったものが、いずれ集団的自衛権の論議となり、地球の裏側で戦争ができるようにして、9条との矛盾が顕在化したら、96条なんてそっちのけで憲法改正論議を再燃させ、そして戦争に直接駆り出される自衛隊員のなり手がなくなれば、最後には徴兵制、最悪そういう流れになるだろう。

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ほんとうに恐ろしいことですが、文京区もほぼ同様の方向に進んでいます。自治体政府におもねらずすり寄らない勢力に対し、情報を隠し、どんどん情報を得にくい状況をつくり、あり得ない不存在非公開の連続。 しかも不存在という文言自体を削除させ、不存在になる公開請求を取り下げさせようとし、ないなら仕方がないから「不存在」とそのまま書くよう依頼すると、審査請求などされたら事務手続きが大変だと堂々と文句を言う役人。

今はただの文句でも、こういう行政体質が昂ずれば、じきに権力によるテロがまかり通る社会に変じていくでしょう。テロとは、意見の異なる人々を、絶対に相通じるものがないと決めつけ、頑なに拒否し、切り捨てる姿勢とでも言いましょうか。区長に与しない議員や区民をなめているのです。

安倍政権も明らかに国民をなめている。国民なんか次の選挙までにはすっかり忘れると思っているのだろうけど、私たちはこの暴挙を絶対に忘れないよ、あんたたちのやったことを覚えているよ、という態度を示し続けることが大事です。政権交代の最大のメリットは、政権の秘密のくびきがはずされ、情報が出てくることです。
テロリズムは恐怖政治という意味ももつそうです。恐怖の秘密保護法を廃止するには政権交代しかないかもしれません。

それにしてもテロ発言の石破さんのブログがよくわかりません。
ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/
「防衛省で仕事をしていた時、内部で議論や決定されたことが数日のうちに新聞に載ることが頻繁にあり、情報保全体制に大きな疑問を持ったものでした。」

別にたいした国家機密でなかったから、国民と情報共有した方がいいと判断したのでは?

「イラクに自衛隊を派遣した際、現地の実情を視察し、より実態を把握するとともに、現場の自衛官を激励したくて何度も極秘裏に視察計画を立案したのですが、毎回メディアの知るところとなって結局実現はしませんでした。」

なぜ報道されると困るの?攻撃されるから?極秘で海外派遣の自衛隊に大臣が接触するのも結構危ないかと。。

「誰がいかなる意図をもって報道に漏らしたのか、最後まで判明もしませんでした。防衛庁長官の訪問計画のどれほどの部分が秘密に当たるかは判断を要することですが、漏洩に対する抑止力が十分に効いていなかったことは事実でしょう。」

だから~、秘密に当たらないと判断したからメディアも報道したんでしょ。
やっぱり秘密に当たるかどうかも判然としないような情報まで隠したいんだよね。

与良さんは言っていました。「今だって公務員の守秘義務はあり、ジャーナリストも出したら国が危ないような情報は出さない。それより、誰だって非難されそうなことは秘密にしたいからこそ情報公開が必要なんです。官僚が自分の落ち度をほぼ無制限に秘密にできるこの法律には、だから絶対に反対!」

さて、明日で区議会第4回定例会は会期末です。条例や指定管理者の選定など多数の議案が本会議で採決されます。衆議院本会議での秘密保護法採決が記名採決ではなく起立採決だったことが問題とされていますが、区議会も起立採決で誰がどの条例に賛成し、反対したか、記録に残りません。会派で意見が割れるかもしれませんが、私は情報公開を後退させる条例改正には反対するつもりです。

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