女性議員が増えれば何が変わる?

8月3,4日、「全国フェミニスト議員連盟夏合宿inかながわ」に参加しました。
標記のテーマで、片山善博元総務大臣の基調講演とパネルトークやセミナーがおこなわれました。
 
●片山さんは自治省から鳥取県知事を2期、民主党菅内閣の総務大臣を務められ、現在は慶応大学教授などの教職にいらっしゃいます。「地方議会改革と女性議員への期待」と題して、自治制度や議会制度改革について、女性議員に期待することを示唆に富んだエピソードをはさんで展開してくださいました。
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議会改革のミッションは市民の目から見て変なことを変えること。
議会は市民のためにあり、議会改革も市民のためにおこなう。
社会の構成が男女半々なら政策決定の場にも女性が半分いた方がいい。
女性が入ることでノーマルな社会に近づき、仕事の仕方も変えざるを得なくなる。
文京区議会は現在議員32名中、女性議員が12名、女性率37.5%というのは23区でトップです。全国に女性議員が50%を超える自治体は、神奈川県大磯町、葉山町、大阪府島本町の3つだけありますが、多くは10~20%台、まだ女性ゼロの議会もあります。数がふえればいいというものではありませんが、長い男社会でできた慣例や枠にとらわれない女性は議会を変えやすいと考えられます。女性議員は議会改革を進めることを期待されています。

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執行部(行政)に依存する議会から市民が傍聴ではなく主役として参加する議会へ。
議員ごとに違う関連性のない質問、あるいは同じ質問、同じ答弁のくりかえしなど、議員本意の議会運営から、市民が関心をつなぎ集中して聞ける市民本位の議会へ。傍聴席ではなく市民席に、市民が議員と対面する議場レイアウトに。すなわち、市民が関心のある議題ごとにまとめて各議員の見解が聞ける集中審議への移行。
首長の原稿読み上げ答弁より、内容がわかる担当部の実質的な答弁を。
今の文京区議会は会派ごとに質問時間と回数が決められ、かつ代表質問と一般質問の区別があいまいですが、会派を廃止し、議案ごとに関心をもつ議員が自由に質疑でき、答弁も区長ではなく各部がおこなう方法がよいと思っていました。会派が廃止できなくても、区長の施政方針や所信表明への会派の態度を示す代表質問と、各議題ごとにおこなう一般質問に分ければ、一般質問は上記の方法をとれるでしょう。
陳情を議員個人が受けるのではなく、公聴会や委員会などでパブリックに受けるチームプレーへ。
口利き型から課題解決型へ。口利きの公開で、困っている人を個別に助けるだけでなく、困ったことが起きないシステム改革を。
請願に紹介議員が必要なのは、そもそも請願抑制策。そしてどうしても紹介議員を見つけられない人のためにできた陳情。ひっくるめて市民提案制度にしては。
市民提案を受けて、なるほどと思ったら議会で討議して決める。
首長は議員と同様に議案に賛否を表明するが、そのとき以外は議会に参加しなくてもよい。
委員会も本会議も会期制から定例日開催へ。(毎週火曜日夜と水曜日夜など)
4会期制を残しての通年議会は、議決が間遠になり意味がなくなる。
最低3人集まってミニ公聴会を開き、次に議案になりそうな事案について聞き取り、模擬委員会で討議し、市民と議員が共通認識を持って本義会に臨む方法がお薦め。
最後のお薦めの手法は有志議員だけですぐにでもできそうなので、トライしてみます。
かつて知事だった頃、情報公開がなかなか進まないとき、少しでも非開示の部分がある公開請求を知事決裁にしたところ、ほとんど公開されるようになったというエピソードが印象的でした。
結局、役所は面倒なことをしたくないだけ。情報を公開して市民に追求され説明するより、知事に非公開の説明をする方が面倒だったからだというのです。
まあこれは公開をモットーとする首長でこその法則なので、文京区の場合はどうでしょうか。
 
社民党の福島瑞穂さんも参加し、党首だったときよりのびのびと懇親会の最後まで参加されていました。
かつて「ダメなものはダメ」という名言を残した社会党の土井たか子さんは、今どうしていらっしゃるでしょうか。
●4日午前のセミナーは、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子さんが講師の「女性と貧困」の分科会に参加しました。
赤石さんは非婚のシングルマザーとして、母と子が生き生きと暮らせる社会をめざして30年間活動を続けてこられました。母子家庭の厳しい現状と課題解決のための施策について伺いました。        
 

・たくさんの支援メニューがあるが機能不全に陥っている。2013080409520001

・日本の母子家庭は世界でも就労率は非常に高く約80%だが、非正規雇用が多く就労収入が低い。平均181万円は父子家庭の約半分、14%が生活保護受給。預金はほとんどの母子家庭で50万円以下。

・シングルになった理由は離婚が最多で80%だが、うち養育費を受け取っている率は19.7%、DV離婚も多く、ハーグ条約はあるが面会交流は28%しかできず、メンタルの負担が大きい。

・学歴は中卒が多く、貧困の連鎖を断つには子どもに教育を受けさせたいが、教育費は貸付金頼み。時間の貧困もあり、子どもと向き合えない。

・自治体でできる解決策は: 職業教育・就労支援・相談事業の充実、 ワンストップ対応、 みなし寡婦控除、 低年齢子ども家庭への支援、 情報発信の充実、 医療費など還付ではなく現物給付、 給付型奨学金、 政策決定への当事者参加など。

・就業自立支援センター、生活支援事業などの受託が母子寡婦協会だと、会員の高齢化で適切な支援を受けられない支障があるので、公募制に。 NPO法人グッドライフサポートセンターなどが望ましいが、企業でもよい。

・しんぐるまざあず・ふぉーらむの仕事: 児童扶養手当5年減額制度改正などの国会ロビー活動、福岡市母子福祉センター受託、他相談事業、相談員養成事業等

・政策課題: 不埒な離婚者の特殊な問題ではなく、貧困という大きな問題の中で全体的に考えること。子ども支援、男女共同参画の視点から母子支援につなぐこと。

・障害を持つ子どもと母の場合、それ自体が離婚の理由になっている場合も多く、支援プログラムもきめ細かく手厚くする必要がある。

・今後の課題: 社会が複雑化するとさまざまな支援が必要となり、ターゲットを絞った給付は説明責任が大変になるので、ロビー活動により一層力を入れることが重要になる。

 

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 ●午後は茅ヶ崎、大磯へオプショナルツアー。

岩崎弥太郎の曾孫に当たる澤田美喜さんが創設したエリザベス・サンダース・ホームを訪れ、澤田美喜記念館(隠れキリシタン資料館)を見学し、新島襄終焉の地や島崎藤村の墓を見てきました。
 

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