かけこみは防止できないのか

16日の東京新聞に武蔵野市での絶対高さ制限策定中の高層マンション計画のことが載っています。

www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013041602000130.html

事業者の三菱地所レジデンスは、23mの規制がかかる予定のところに32mのものを建てるわけで、竣工時には既存不適格建築物となることを承知ですが、周辺住民が都市計画案の規制値23m以下にしてほしいと要請し、計画見直しを求める陳情が市議会で全会一致で採択され、市長も再三意見書を送っているにもかかわらず、採算性を理由に聞き入れないとのことです。

着工時をいつと考えるかは異論があるようですが、一般に建築着工時に高さなどの方針や計画がまだ決定していなければ、規制以上のものを建てても違反建築にはならないのです。ですから都市計画決定前に着工してしまおうというのが俗に言う「かけこみ」建築ですが、三菱地所は方針が公表される前から計画していた建築だからかけこみではないという見解のようです。

東京新聞の記事の中に、「策定に時間がかかることが都市計画制度の弱点」とありますが、確かにもっと早くすればかけこみは減るけれど、いくら短くといってもパブリックコメントなどきちんと手順を踏むのは当然で、手順を踏まなければ計画の正当性自体があやうくなり、ちょっとの隙間にもかけこみはあるので、問題はやはり企業の利益が最上位に位置づけられている制度設計にあるのではないでしょうか。

企業の利益は大切ですが、それと対等の市民の利益という公益をどう吸い上げるかが全然位置づけられていないことの問題です。企業は一流から三流まで共通の利益で一枚岩で迫ってくるけれど、市民の利益は色々な利害関係があるから、個々の利益が一致しないから、と片づけられ放置されています。

いろいろ言ってくる人はいるけれど、それらを摺り合わせて市民の共通の利益を守るのが行政のはずなのに、市民に最も身近なはずの基礎自治体の行政はまったく無力です。

今、文京区内でもこういう「かけこみ」の事例がたくさんありますが、事業者が住民の要請を受け入れることは皆無と言ってよく、許可のない大型特殊車両が公道を走り、所有者との合意を詰めないまま保護樹木クラスの大木が伐採される、などの暴挙がたくさん見られます。泣き寝入りする住民もいますが、果敢に立ち向かう市民もいます。しかし、行政は事業者を恐れ、遠慮し、市民と同レベルでお願いするだけで、事業者は一顧だにせず我が物顔です。しかもお金も何も要求しない、ただ静かで落ち着いた街並み、住環境を求めているだけの市民に恐怖を与え、逆に訴えかねない勢いです。都市法制度、都市計画制度はなんという理不尽な不平等制度なのでしょうか。

これまでの絶対高さ制限の説明会でも、一般市民にはかけこみが許される仕組みがどうしても理解しにくいようでした。事業者は金銭的利益のために数値のみで理解し、数値のみを回避しようとしますが、生活者の市民は、かけこみとは単に時間内に間に合うことではなく、まちを良くするための施策の適用を免れる、それにより施策の趣旨をないがしろにし、効果を減じさせること、とまっとうに考えるので、とうてい理解できないのでしょう。

施策の適用を免れ効果を減じることのないよう、公益の保護者としてなんらかの防止策を講じるべきではないでしょうか。市民と行政が協力して絶対に施策をまとめるから、まとめている期間は事業者に着工を待たせる、待てないなら現計画案以上のものは建てさせない、という仕組みをつくっても憲法違反ではないと思うのですが。

さて、「文京区 絶対高さ制限を定める高度地区の指定」第4次素案の説明会がいよいよ来週各地域で開かれます。主権者市民として思いのたけを伝えてください。

www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0055/5547/setumeisiryou.pdf   (4次素案の概要都市計画審議会資料から)

www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_keikakutyousei_keikaku_setumeikai_takasa4.html

 開催日

時間

会場

平成25年4月22日(月)

18時30分~20時30分

不忍通りふれあい館
地下1階ホール

平成25年4月23日(火)

文京福祉センター
6階視聴覚室

平成25年4月25日(木)

駒込地域活動センター
地下2階ホールA・B

平成25年4月26日(金)

アカデミー茗台
1階レクリエーションホールB

平成25年4月27日(土)

14時~16時

区民センター
3階A会議室

*当日、直接会場へお越しください。
*説明内容は、いずれの会場も同じです。
*当日は、3月29日発行の区報ぶんきょう特集号をご持参ください。

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