VistaFund

日暮里富士見坂から富士山を望むヴィスタラインを守ろうという動きがある。文化遺産保護に関わる国際NGOのイコモスからも各自治体に富士山眺望保全の要請書が来ていて、眺望阻害となる建築計画をなんとか変更できる方法を探っている。都心部ではただひとつとなったビューポイントを私もなんとか守りたいと思う。

8/27の景観審議会で景観計画素案が審議されたが、その前に事務方と話していて、京都の東山や橿原市の大和三山のように広域景観を守ることで付加価値ができる枠組みをつくれないか、行政から地権者への働きかけができないか、という話になった。

「京都のようにまち全体で合意ができているなら私だって喜んで景観保全やりたいですよ。でも今の東京で周辺住民が行政に計画を見直させてくれというのは酷ですよ。直接所有者に計画を見直してくれと言って、所有者が行政にどうしようと相談に来るなら、何か提案くらいはできるかもしれませんが。 前から募金でもしていて、所有者に持ちかけるなどの働きかけでもあるならまた別ですが。」

実際はどういう事情で低層だったところにビルが建つのかわからないが、相続で何人もで分けることになった場合などはかなり面倒だろう。そう簡単に眺望のために計画をやめることはできないかもしれない。
結局、景観審議会では広域景観保全の概念を景観計画にもりこんでほしいとしか言えなかったけれど、よく考えると、確かに眺望基金っていい考えだと思う。東京の下町から富士山までの遠大な計画は、行政だけでなく社会全体の下支えがなければ実現不可能だろう。景観行政団体になるに際して、文京区も参加した半官半民のヴィスタファンドとかを打ち上げ花火にしてもいいかも。行政に持ちかけてみる価値はありそうだ。

なお、イコモスからの要請と区からの回答について情報開示を得たところ、イコモス会長は、イコモスジャパンと国際学術委員会が、デベと責任官庁に協力して、眺望保全の見地から本開発を見直すことと、最後の富士山の眺望を守るためのガイドラインを策定することを支援するよう求めており、また、36回ユネスコ総会で採択された歴史的都市景観に関する勧告を受けての、歴史的眺望・景観保全の啓発運動に携わることを求めている。

それに対する文京区の見解は、富士見坂の眺望保全には賛同するが、ヴィスタライン内の建築規制は地権者の私権制限になるので大変困難としており、地権者に眺望に配慮してほしいと伝えはするが、要請はしないということ。そして、ラインを共有する他区や都がガイドラインを策定することには協力すると言っている。啓発運動については触れてもいない。

ここで問題になっている千駄木の建築計画に関する景観事前協議では、「周辺の町並みに対しては、配慮された計画であると考えられることから、要請事項はありません。」となっている。付け足しでイコモスからの要望が記され、「以上のことをご考慮いただき、日暮里富士見坂からの眺望に対しても配慮された計画としていただけるよう、計画の再考等についてご検討ください。」となっているが、あくまで付け足しなので、もちろん要請により配慮した事項はなし。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*