神田川サミット2012

第22回神田川サミット (神田川ネットワーク主催9月29日) 今年は 「東京の水辺の新しい楽しみ方を探る」 と題して船遊びプラスちょっと橋梁設計のお勉強。台風直前の秋晴れの下、水上バス「あじさい号」での船旅は、ほんとうに気持ちの良いクルージングでした。間一髪、今日と明日は欠航だそうです。87人の参加者の日頃の心がけのお陰か、とにかく運が良かった!         

あじさい号

両国船着場を出発し、言問橋まで遡ってスカイツリーの足元を眺めてからUターン、隅田川をくだって清洲橋、永代橋など震災復興橋の美しいフォルムを楽しみ、勝鬨橋(かちどきばし)をくぐって隅田川を抜け、東京湾へ。レインボーブリッジから昨年できたばかりの東京ゲートブリッジに向かいました。

埠頭に並ぶキリンの愛称のガンタークレーンもなにやら可愛く、風車がそこここに立つ一般開放中の海の森を横に見て、まさに東京湾の門、東京ゲートブリッジをくぐって中央防波堤をすぎたところで、またUターン。

ゴミの島が海の森に変身!

ガンタークレーン

                                     

ゲートブリッジの設計者、建設コンサルタント鴫原徹さんの説明つきでとても勉強になりました。

羽田空港に近いため水面から97m以下でなければならず、大型船が通るため桁下54m以上でなければならず、その上不況が長引き、という制約のもと、景観検討委員会のデザイン検討を経て、トラス構造という古いスタイルに新技術を駆使することにより、全長760m、橋脚間長440mという世界1長い橋が25年の長い年月をかけて実現したそうです。

恐竜が2匹 鼻をつき合わせて
いるゲートブリッジ
 
帰りはお台場、豊洲を眺め、晴海運河をとおって新木場、越中島からまた隅田川に戻り、両国まで遡って約2時間半の船旅を終えました。  大潮の満潮で水位が上がり、デッキに立つと橋桁に頭をぶつけそうになるほどでしたが、ほどよい湿度の潮風が心地よく、川と橋が大好きな私たちには大満足の2時間半でした。                   

 

現在、都市緑化フェア開催中です。海の森は6つのメイン会場の一つとしてイベント展開や自由解放をおこなっています。自由解放は10月26,27,28日、イベントについては下記参照。                             

http://greeneryfair-tokyo.jp/event/uminomori_schedule/      

東京水辺ラインの水上バス利用イベントとして10月23日に大名庭園巡り特別便があります。

http://www.tokyo-park.or.jp/waterbus/index.html

VistaFund

日暮里富士見坂から富士山を望むヴィスタラインを守ろうという動きがある。文化遺産保護に関わる国際NGOのイコモスからも各自治体に富士山眺望保全の要請書が来ていて、眺望阻害となる建築計画をなんとか変更できる方法を探っている。都心部ではただひとつとなったビューポイントを私もなんとか守りたいと思う。

8/27の景観審議会で景観計画素案が審議されたが、その前に事務方と話していて、京都の東山や橿原市の大和三山のように広域景観を守ることで付加価値ができる枠組みをつくれないか、行政から地権者への働きかけができないか、という話になった。

「京都のようにまち全体で合意ができているなら私だって喜んで景観保全やりたいですよ。でも今の東京で周辺住民が行政に計画を見直させてくれというのは酷ですよ。直接所有者に計画を見直してくれと言って、所有者が行政にどうしようと相談に来るなら、何か提案くらいはできるかもしれませんが。 前から募金でもしていて、所有者に持ちかけるなどの働きかけでもあるならまた別ですが。」

実際はどういう事情で低層だったところにビルが建つのかわからないが、相続で何人もで分けることになった場合などはかなり面倒だろう。そう簡単に眺望のために計画をやめることはできないかもしれない。
結局、景観審議会では広域景観保全の概念を景観計画にもりこんでほしいとしか言えなかったけれど、よく考えると、確かに眺望基金っていい考えだと思う。東京の下町から富士山までの遠大な計画は、行政だけでなく社会全体の下支えがなければ実現不可能だろう。景観行政団体になるに際して、文京区も参加した半官半民のヴィスタファンドとかを打ち上げ花火にしてもいいかも。行政に持ちかけてみる価値はありそうだ。

なお、イコモスからの要請と区からの回答について情報開示を得たところ、イコモス会長は、イコモスジャパンと国際学術委員会が、デベと責任官庁に協力して、眺望保全の見地から本開発を見直すことと、最後の富士山の眺望を守るためのガイドラインを策定することを支援するよう求めており、また、36回ユネスコ総会で採択された歴史的都市景観に関する勧告を受けての、歴史的眺望・景観保全の啓発運動に携わることを求めている。

それに対する文京区の見解は、富士見坂の眺望保全には賛同するが、ヴィスタライン内の建築規制は地権者の私権制限になるので大変困難としており、地権者に眺望に配慮してほしいと伝えはするが、要請はしないということ。そして、ラインを共有する他区や都がガイドラインを策定することには協力すると言っている。啓発運動については触れてもいない。

ここで問題になっている千駄木の建築計画に関する景観事前協議では、「周辺の町並みに対しては、配慮された計画であると考えられることから、要請事項はありません。」となっている。付け足しでイコモスからの要望が記され、「以上のことをご考慮いただき、日暮里富士見坂からの眺望に対しても配慮された計画としていただけるよう、計画の再考等についてご検討ください。」となっているが、あくまで付け足しなので、もちろん要請により配慮した事項はなし。

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