議会改革、活性化について

文京区議会は12月21日に法政大学教授の廣瀬克哉先生を講師にお招きして「自治体議会活性化」についての議員研修会を開催しました。

議員は全員参加しましたが、議会改革は文京区議会の長年の懸案で、区議会として廣瀬先生のお話を聞くのも2回目だそうです。その割には少しも改革が進んでいないように思えますが、年に1回きりの研修会で、その上、質疑応答の時間もろくにとらず、議員間討議は全くしないこのやり方では、何回やっても無理かもしれません。

私はたまたま11月に「ひとりから始める議会改革」という議会基本条例づくりの勉強会で廣瀬先生のお話を聞く機会があり、大変感銘を受け、今回は2度目だったこともあり、さらにわかりやすく強く印象づけられました。

首長と議会は二元代表、つまり両方とも選挙で選ばれる代表だが、行政の長である首長は発信力も強く、行政を自由に使って施策をアピールできるのに対し、議会は存在感が薄い。議案作成過程では議会での質問という形で議員が影響を与えていることも多いのに、議会内での議論がなく、区長与党と行政との打ち合わせや会派間の調整で決着がつき、首長提出議案がそのまま可決されることの方が目立ち、議会の貢献が見えない。議会があることで政策が良くなったことがあるようには見えない。

確かに首長は目立ちます。23区の公式ホームページを見ると、文京区も含め13区はトップページに区長の顔写真を載せています。さすがに東京都の石原知事のように最上段ど真ん中に大きく載せている区はありませんが、4年間、いつもホームページを開けるたびに区長の顔を見る一方、区議会の扱いは小さく、葛飾区などは区議会のページは相談窓口の下、教育委員会、図書館、保健所などと同等の扱いです。

残り10区はトップページに区長の顔はなく、千代田、中央、豊島、杉並のように区議会の方が区長より上になっている区もあります。特に杉並区は一番上が区議会、次が教育委員会、区長の部屋は一番下の方の「杉並を知る」のコーナーの1項目になっています。

もっとも区長の写真こそ載せていないものの、区議会の扱いは小さい区もあります。中野区など「行政委員会等」の中の1項目、渋谷区はなんと最下段の関連サイト扱い、バナーで独立したHPに飛ぶようになっています。ポータルサイトが区議会の区は皆無です。

合議制の代表機関は憲法で定められ、公開の場での議論による意思決定は民主主義の要件である。時々刻々変わる民意を吸い上げ、政策に反映するために、議会として区民に説明する必要があるが、議決責任を問われない議会は、首長よりもわかりやすくあるべき。行政の区民への政策説明に頼っていてはいけない。議員はそれぞれ一部の区民を代表しており、議会は一つの顔を持たないのだから、まず議会内で議論をすること。そして、賛否の分かれるものについては論点を明確にし、背景を伝え、この政策を実施するとどういうメリットデメリットがあるかを示し、直ちに実施すると起こる障害を示すなど、市民に報告をする。それを受けて平場で議論が起こり、世論が形成され、その民意を反映して結論を導く。新しい課題が発見されれば次の選挙で新しい議員の登場もあり・・・

複数の視点からの討議が合議制代表機関=議会のミッションであり、市民や専門家の声も踏まえた議員間討論や議会独自の発信が必要。議会報告会や出前議会を活発にして市民と議員の意見交換を。そして聞きっぱなしではなく行政に働きかけ、政策立案につなげる。これらのことを議会基本条例により実現できる。

議会報告会では反対派としてでなく、議会の代表として、与党意識はもとより野党意識の壁も超えなければなりません。「私の提案が実現しました」風の報告ではダメ、「私は反対したのに可決されてしまった」もダメ。 このような仕組みは、議会で理路整然と噛みついてばかりいる野党よりも、首長に賛成派の議員にとって、賛成の論拠が明確になるから好機会だと思うのに、区長与党が議会改革に消極的なのはどうしてなのでしょうか。腑に落ちません。

研修会では議会報告会について 「特定の人しか集まらないのに市民に説明するのは不毛」という意見も出ましたが、廣瀬先生は、2年3年と継続するうちに広く伝わり、市民と議会との関係ができると仰っていました。

前にも書いた記憶がありますが、選挙での民意は新しい事件、政局に際しても議員にお任せするものではありません。みんなが自分のこととして考え、行動することしか、本当に住みよいまちをつくる道はないのですから、市民が平場で議論し、結果を話し合いや住民投票という形で伝え、それを受けて議会も議論をし、また市民に投げかけ、というキャッチボールの繰り返しで、いわゆるポピュリズムではなく、大事なことを決められる真の民主主義が実現できるのではないでしょうか。

丸呑みでもオール否定でもなく、政策を練り上げ、より良くする責任が議会にはあります。議決事項をふやし、修正や対案提起で、「議会を経て政策が良くなる」成果をあげたいものです。 

 

ここまでで本年の時間切れです。

行財政改革推進計画については、主目的が人員削減ということ。数の削減も問題ですが、今の人事政策では区内を俯瞰した総合政策が立てられる実力が醸成されないことがより大きな問題です。コンサル外注、丸投げ志向では、職員の能力は落ちるばかりです。

区役所の戸籍住民課の窓口業務の民間委託も、これまでの出張所廃止、図書館業務指定管理者移行、地域活動センター直営化などの施策と整合性がとれない合理化・人員削減の流れの中にあり、これから矛盾が顕在化してくるはずです。どうぞウォッチし、意見を出してください。1月11日締切です。

www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_kikaku_gyouzaiseikaikaku_public_comment.html 

 

なお、市民の広場・文京は、文京区長と教育長に対して「2012年区政要望」を提出しました。

www.hiroba-bunkyo.net/hiroba/hiroba.html

今年一年ありがとうございました。

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